止められた理由を調べ、10日以内に異議を申し立て、理由が消えたら解除を求める、という三つの手があります。外国人に対するこの措置は出国停止(출국정지)と呼ばれ、韓国人に使われる出国禁止(출국금지)に対応するものです。法務部は、捜査を受けている外国人、裁判にかけられている外国人、懲役刑をまだ終えていない外国人、多額の罰金を払っていない外国人に、これを課せます。一回ごとの期間に天井はありますが、延長もありえます。足止めの間にビザの期限が来れば入管への手当ても必要で、停止が解けた後の出国のために、法律はわずかな猶予期間を用意しています。
誰が、どのくらいの期間止められるのですか?
下の表は、一度の決定でかけられる最長の期間です。根拠は、韓国の入管法(출입국관리법)と施行令です。
| あなたの状況 | 一回あたりの上限 |
|---|---|
| あなたに対する刑事事件が裁判所で続いている | 3か月 |
| 懲役刑の執行がまだ終わっていない | 3か月 |
| 罰金1千万ウォン以上、または追徴金(추징금)2千万ウォン以上を払っていない | 3か月 |
| 捜査を受けている(検察官が起訴するかどうかを決めている間を含む) | 1か月 |
| 逃亡などのせいで捜査を続けにくい | 3か月 |
| 所在が分からないため事件が中止されている | 3か月 |
| 事件が中止され、逮捕状か勾留状が出ている | 令状が有効な間 |
多額の税金の滞納など、ほかにも理由はいくつか定められていますが、外国人が実際に出くわすのはおもに上の刑事関係の理由です。
事前の決定なしに、空港でいきなり止められることも?
急を要する場面では起こりえます。捜査機関が出国審査の係官に、被疑者をその場で留め置くよう要請する仕組みがあるためです(긴급출국정지)。使える条件は、問題の罪の刑の上限が懲役3年以上であること、嫌疑に相当な理由があること、証拠隠滅か逃亡のおそれがあることの三つがそろったときだけです。捜査機関は、そのあと6時間以内に法務部長官の承認を求める必要があります。請求をしなかった場合や、請求から12時間たっても承認がない場合は停止を解く決まりで、同じ事実を理由にした緊急の停止の再要請も封じられます。
知らせてもらえるのでしょうか?
原則として、知らされます。長官があなたの出国を止めたり期間を延ばしたりしたときは、理由と期間を記した書面ですぐに通知されるのが決まりです。通知が見送られるのは、国の安全や公共の利益に深刻な脅威がある、捜査に重大な支障が出るおそれがある、居場所が分からない、といった限られた場面だけです。その場合でも、延長を合わせた通算の期間が3か月を超えた時点で、通知が必要になります。停止が解除されたときにも知らせが届きます。
現実には、搭乗口の手前で初めて事態を知るケースが目立ちます。その場合は、停止を要請した機関がどこかを係官に聞き、メモを取ってください。あなたや弁護士が交渉する相手は、その機関になります。
異議の申立ては、どのようにしますか?
異議申立て(이의신청)の宛先は法務部長官で、期限は通知の受領日、または停止を知った日から10日以内です。
- 10日を取りこぼさないよう、弁護士か韓国語の読める友人に、その日のうちに通知を読んでもらう。
- 停止がもういらない理由を説明する。聴取にはすべて応じた、住所と仕事が定まっている、家族が韓国にいる、事件が終わった、といった点です。
- 帰りの航空券の予約、雇用契約書、供述が済んだことを示す捜査官の書面などの裏付けを添える。
- 決定を待つ。長官の決定は15日以内で、やむをえない理由があれば一度だけ15日延ばせます。異議が通れば停止はすぐに解かれ、通らなければ理由が書面で示されます。
このほか、行政訴訟(행정소송)で裁判所に取消しを求める選択肢も残っています。あなたの日程に合う手段かどうかは、弁護士と相談して決めてください。
期間の途中でも、解除してもらえますか?
はい。停止の根拠が消えたり必要がなくなったりすれば、長官はその時点で速やかに解除する決まりです。停止を要請した側の機関にも、理由が消えた段階で解除を申し出る責任があります。よくあるのは、警察が事件を検察へ送らずに終えたとき、裁判が終わったとき、未納だった罰金を払ったときです。仕組みが自然に追いつくのを待っていてはいけません。弁護士から終結の決定をその機関へ送り、解除の要請を出すよう促してもらってください。
足止めの最中にビザが切れます。どうしたらいいですか?
出国停止中でも、在留期間はひとりでには延長されません。今の期間が終わる前に入管で延長を申請し、出国停止を受けている事情を説明してください。許可された日までに出国できなかった理由が停止だけなら、施行令によって、停止が解かれてから10日以内は、別に延長の手続きを踏まずに出国できます。この猶予は必ず使ってください。それを過ぎて残ると、それ自体が新たなトラブルの種になります。
公判の途中で保釈となった場合、無許可で国外へ出ないという条件を裁判所から付けられる例があります。この約束は入管の停止とは別物です。入管の措置が終わっても、そのときは渡航に裁判所の許可が引き続き必要です。
どうしても渡航しなければならない事情があるときは?
親の病気、葬儀、雇用契約の満了といった事情は、それ自体で停止を解く効果こそないものの、異議や解除の申し入れに盛り込むべき大切な材料です。戻ってきて協力を続ける意思を、目に見える形で示してください。帰りの航空券、韓国で事件を担当する弁護士、郵便の届く住所などです。許可が出る保証はないので、出発当日ではなく、できるだけ早い時期に動き出すことが大切です。
次にすること
受け取った通知、または空港の担当官から聞いた機関の名前に加え、ビザの期限と旅行の予約をそろえてください。通知を受け取ってから10日が過ぎていなければ、今すぐ弁護士にご連絡を。ご相談は有料です。お問い合わせいただくと、担当者から折り返しお電話し、費用についてご説明します。
법무법인 대한중앙
1533-7377
適用される規定
出入国管理法(출입국관리법)。2026年10月2日施行の改正後の規定によります。第29条第1項および第2項(外国人の出国停止。第4条第3項から第5項、第4条の2から第4条の5を準用)、第4条第1項第1号から第4号および第2項(捜査と、起訴するかどうかの決定を含む理由)、第4条の2(延長)、第4条の3(解除)、第4条の4(書面による通知、例外、通算3か月を超えた場合の通知、解除の通知)、第4条の5(10日以内の異議申立て、15日以内の決定、1回に限り15日の延長)、第4条の6と第29条の2(緊急出国停止、6時間と12時間)、第25条第1項(期限前の延長)。出入国管理法施行令(출입국관리법 시행령)第1条の3第1項(罰金1,000万ウォン、追徴金2,000万ウォン)、第36条第1項(外国人の期間)、第37条(解除後10日以内の出国)。刑事訴訟法(형사소송법)第98条第6号(裁判所の許可なく出国しないという保釈の条件)。ここでいう刑事訴訟法は韓国の法律で、日本の刑事訴訟法とは別のものです。
一般的な情報であり、法的助言ではありません。事案ごとに事情は異なります。
